早過ぎて何が起きているのかわからない。
Rockman X 神速クリア(ニコニコ動画



[日記]

アルバイト先の同僚にバンドを紹介された。勤務時間中にひたすら
「マジいいっすから!」
「歌詞が最高っす!」
「俺とこいつらタメなんすよ!」
「人生観変わりました!!」
とゴリ押しされ続けていた。そのバンドを崇拝し、そのバンドになら抱かれてもいいぐらいの勢いでグイグイと推してくるので、これはさすがに下手なこと言えない、下手したらこいつはゲイかもしれないぞ! と怪訝に思い、「わかった。家に帰ってネットであったら試聴してみるよ。」と軽くいなして、実際は家に帰ったらそんなこと全て忘れてハナクソほじりながらネットにでも興じようかと思っていた…。

だが休憩中にiPod nanoで無理矢理聞かされた。便利な世の中になったもんだ。ってふざけんなApple(責任転嫁)。

もちろん断れるわけもなく無理矢理聞かされたんだけど、その歌詞の内容が小説に例えると『セカチュー』的で全然クソ。言いたいこともなんなのかよくわからないし、好きだの、愛してるだののたまってる中学生バンドなんですわ。この歌詞のどこに心を打たれろというのだ! 消えろドブネズミども!!

いやいや、これはマズい展開だ。このバンドにならアナル捧げる勢いで絶賛アナル売り出し中の彼になんて返したらいいのだろうか。このバンドを否定するのは彼の人格そのものを真っ向から否定するのに等しい。クソ! お茶を濁したい! 極めてナチュラルにお茶を濁したい!!

ていうかその前にそこまでゴリ押しして、架空の存在価値を作り上げたあげく、こんなゴミクズバンドを聞かせるなんて脅迫だろコレ。価値観が同じ人間なんて存在し得ないってのによ。ていうかそもそもあまり絡んだこともなかったからお互いの音楽的嗜好も知らないはずだ。それなのに、

「絶対衝撃を受けますよ!! マジで!!」

とかゴリゴリに推してくるなんてイカれてるとしか思えない。若い。コイツは若すぎる。世の中のイロハを知らないんだ。人生の先輩として、可哀相な彼に是非教えてあげよう。

「若者が主張する内容のほとんどは間違っている。しかし主張するということ自体は大切なことなんだよ。」ってね。

ヨシ! なんて言おうが僕の自由じゃないか! 僕は出来うる限りの笑顔を作って言った。


「うん、いいね。家に帰ったらもっと詳しく聞いてみるよ。」

笑顔がひきつっていたのは言うまでもない。